沖縄提言争論

第四回 小型航空機産業集積で沖縄経済の活性化を

今回は、「小型航空機産業集積で沖縄経済の活性化を」という提言を千田泰弘氏より頂きましたので掲載です。千田氏は、1940年7月18日生まれ、東京大学工学部電気工学科を卒業され、国際電信電話株式会社(KDD)入社、役員等の要職を歴任され、JAXAの前身NASDA宇宙用部品技術委員会委員等、日本の産業活性化の為にご尽力。現在はJASPA株式会社取締役、(株)飛洋航空機製造開発副社長、水上飛行機開発事業協同組合理事としてご活躍です。

千田氏のご提案は、「沖縄をマン島の経済成長をモデルとし、小型航空機産業を集積させ、活性化を図るというものです。以下論旨です。                      

 

1)海外の事例

オートバイのレースで有名なマン島は、イギリス政府には属さず、自治権を持つ王室領属であり沖縄本島と比べると面積は約半分、人口は15分の1。ロンドンから飛行機で1時間の距離にある。

 

かつては農業、水産業、観光、で失業率10%以上、人口当たりGDPは英国の57%にすぎなかったが、1980年代からの政府の衰退産業転換政策が実り、現在は金融、航空、ICT、精密エンジニアリング、国際物流、映画産業など成長産業に転換。

結果としてGDPは過去10年間年率6%で成長し、人口一人あたりのGDPは英国よりはるかに高くなった。

中でも航空機産業クラスタは2006年にスタートしたが、エアバスやロールスロイスなどからの共同受注や英国本土の航空クラスタとの連携などが功を奏し、製造業集積の牽引車となり、現在17社が展開中。このクラスタによる関連製造業の伸び率は過去3年間で50%と急成長している。

マン島の成長産業への転換政策の中心は、税制優遇、投資優遇、工場進出優遇政策および政府の積極的な人的支援政策にある。この基本方針はマン島政府の依頼により米国の調査会社アーサーアンダーセンが提言した。

まさに成長産業に係るインフラがゼロから成長産業を育成した島国の例である。

2)国内の事例

2003年以降、全国に航空機産業参入を目指す地域クラスタが続々と誕生し、2013年8月現在その数は17におよび、今後さらに増加の傾向にある。

これらは、地場産業を航空機分野に参入させるために、行政などが形成したクラスタであり、その活動の内容は航空機産業参入のための知識、技術などの研修、地域での共同下請け受注の実現、無人機や部品の共同開発、企業誘致などである。

水上飛行機に関しては、これら一般のクラスタ活動ではなく、独自の連携活動を行っている。すなわち、10年前に東京都に7社で事業協同組合を結成し、共同で事業の推進を図るほか、東京大学と連携し「水上飛行機研究会」を10年前から毎月開催している。また、日本大学では水上飛行機の利用に関する研究会「水上飛行場ネットワーク研究会」を4年前に結成し利用の研究を産官学で実施している。

航空機製造には非常に多くの関連技術が必要であり、その波及効果は自動車の3倍と言われているため、地域コンソーシアムのなかには、参加を地域に限定せず全国に開放しているものもあり、その代表例が新潟市、神奈川県である。愛知県や新潟市は航空機産業に対する特別の条例まで作り、全国から誘致を目論んでいる例もある。

3)エンジン製造の重要性

すでに沖縄にはICT特区、金融特区、国際物流特区の3種の国の経済特区指定に加えICT産業振興、産業高度化・事業革新を支援する地域制度があり、企業誘致や新規製造業の企業に関し、日本の他の地域には見られない環境がそろっている。この有利な条件を最大限活用することが重要である。

2014年7月に創業した沖縄海上航空開発株式会社は世界最大の島嶼地域であるアジアにおいて、潜在的に大きな需要が予測される小型水上飛行機の製造開発販売を事業とする小型航空機製造メーカであり、東京都で10年前にスタートした水上飛行機開発を推進する飛洋航空機製造開発株式会社に次ぐ我が国で二番目の水上飛行機開発企業である。

当初は人的資源なども限られるため、東京の先行企業や全国企業と連携し設計、部品開発を進めアッセンブリと販売は沖縄でと言う事業モデルが採用されると思われるが、並行して、関連企業を沖縄に誘致するなどして、マン島の成功事例に倣い、小型航空機産業の集積を図っていくことが重要と思われる。中でも最も重要な部品はエンジンである。

小型航空機用エンジンは50馬力から始まり200馬力程度のものまでが必要である。

沖縄で最初に製造を始める計画の超軽量級(ULP)クラスの飛行機は、法の特例により国による製造に係る安全認証(型式証明と耐空証明)が極めて取得しやすく開発が楽である。

このクラスに必要な50馬力級の航空機エンジンは、オーストリアのROTAX社が市場の90%を抑える寡占状態にあるが、我が国でも静岡の自動車部品メーカHKS社が独自製品をHKSアビエーションと言う子会社を日本に作り、英語のHPや、海外の販売代理店を通じ全世界に販売している。先行するR社の技術はH社の技術に比べ旧式であるが、これまでの実績と価格、および機体メーカとの緊密な連携から依然強力な市場支配をしており後発のH社はR社の寡占市場を脅かすまでに至っていない。

エンジンの加工には高度の技術が要求されるため、製造業集積を図る上でその役割は極めて大きい。全国との連携によって小型機用エンジンの製造を沖縄で実現させることが沖縄航空クラスタ実現への鍵となる。マン島の例にしても米国のエンジンメーカGEの子会社の誘致が大きな推進力となり、小型機用のジェットエンジン開発企業などが創設され集積を加速した事例は参考になる。

4)沖縄からの世界販売

当初開発する超軽量級水上飛行機は、世界最大の米国市場をターゲットとするため、沖縄駐留の米国人との連携を図ることも検討。また沖縄と東南アジア諸国のこれまでの友好連携関係を活用し、東南アジア向けの販売ルート開拓も行うことを検討する。

千田氏のご提案、なかなか的を得ています。

沖縄の二次産業が活性化しない要因は、場当たり的に優遇策を打ち出し、この優遇策を利用したい企業は「どうぞ沖縄に」というスタイルでは、民間は付いてきません。

どうも目的と手段の順番がズレています。

島嶼県である沖縄の地の利、東南アジアとの位置関係から、小型の水上飛行機産業などはベストの産業となりうる可能性を秘めています。

とすれば、出口戦略として、同じく島嶼国家のマレーシア、フィリピン、グァム、ハワイ島への輸出の支援体制をどのように構築し、飛行機部品を扱う企業に対してどのような誘致をおこなうのか、その為の工業団地、電力、工業用水の安定的な供給をどうするのか、また人材の確保はどうするのかなど、トータルでの産業育成プログラムが必要です。

ということで、単なる街コンから沖縄を婚活アイランドの島として定着させ、更なる観光資源の一助となすことを提言します。

第三回 街コンと観光振興 本物の出会いの場の提供の為の工夫とビジネスモデル

【始めに】

政府が若い人たちの「婚活(結婚活動)」の支援に乗り出します。各地の自治体が手がけるお見合いパーティーや婚活イベントに来年度から補助金を提供。安倍政権は女性や若者の活躍の場を広げることを成長戦略に掲げています。50歳まで1度も結婚しない人の割合は2010年に男性20%、女性11%と05年より各4ポイント上昇しており、少子化対策に力を入れる政府としても婚活を後押しすることにしました。

その手段としての街コンですが、言葉通り街ぐるみで行われる大型の合コンイベント。一般的な合コンと異なり、参加者は少ない場合でも100名以上、規模の大きいものでは3000名弱にもなる。同性2名以上で1組となり、開催地区の定められた複数の飲食店を廻る。各店舗でリストバンドなどの参加証を呈示することで、制限時間内であれば定額で飲食が可能という内容で開催されるものが多いですね。

発祥は2004年に開催された栃木県宇都宮市の「宮コン」であり、その後、全国の都市に広がりを見せ、「出会いの場創出」と「地域活性化」が融合したイベントとして注目を浴びてきた。また最近は1店舗を貸切にした「店コン」、ショッピングモールを使った「モールコン」、列車を貸切にした「鉄コン」などさまざま派生を見せています。

しかし、最近では一時の勢いは失われつつあり、その要因はイベントの乱立と工夫の無さ。そもそも、街コンが開催されてメリットが大きいのは、会場となる飲食店。地域の中でも会場として使える飲食店はほんの一部。それ以外の飲食店のメリットは、まったくといってよいほどありません。また、街コン参加者は、客筋としてもよいものではなく、多くの主催者は男女比がアンバランスでも、まったくケアしません。結果、男性の数が圧倒的に多くなってしまい、まったく女性と話せないままにイベントが終わってしまうことも。結果、話せない男性はイライラが募るし、雰囲気も悪くなり、リピーターも失われることになっています。末期的状況を迎えつつある街コン。その打開策は何もないのでしょうか?

ここ沖縄でもいくつかの街コンが定期的に開催されていますが、仕組みは同じでネットで申し込み最初に指定された1店舗目で受付をして機械的に割り振られた男女で合コン開始、その後は参加協力店に移動自由。お店の情報は案内書や受付スタッフで案内してもらい、制限時間がきて終了。二次会や、デートなど、は勝手にどうぞというスタイルです。

要は飲食店の売り上げが目的の場の提供に終わっているだけで、本当の意味での真面目な出会いの場としての機能とはなっていません。

【新しい街コン型ビジネスモデル】

沖縄の町興しの観点から

✳街コンのメリットを街全体で享受する為に、飲食店だけでなく土産物屋、コンビニでも使用できる

割引券を発行して街全体の売上増を目指します

✳スタンプラリー形式を採用し全てのスタンプを押した方に記念品や割引券を進呈し、街全体への貢献度を高めます。

✳ツアー会社と提携し、沖縄出会いのツアーを企画

 ツアー客と地元参加者のセッティングやデート向けオプショナルツアーなどを販売します。

 また、沖縄のウェディング業者との提携による特別サービスなども企画します。

本当の出会いの場とするための観点から

観光協会と街とツアー会社と婚活サイトのコラボレートした仕組みを構築し、沖縄を婚活アイランドとする仕組みの構築を目指します。

✳お見合いイベントの提供

✳婚活サイトとの提携もしくは婚活サイトの運営

 その場で、お相手が見つからなくとも、まじめに婚活を考えている方へのアフターフォローを行います

 仕組みとして、街コンの参加者に対して、ダイレクトメールやTelにより、婚活サイトへの入会を行う。

 街コン参加特典として入会金は無料などを打ち出し、経済的なお得感をだします。

 複数年契約による会費一括受領はクレームの温床となるため、月払い方式とし、例としての会費は

 下記のように行う。 登録料 月会費 見合料 成約料

婚活サイトでは、会員資格も厳しく審査し例えば下記のような条件を求めるなど会員の質の向上に努めます。

20歳以上の独身男女の方。

男性は定職に就き安定した収入のある方。

婚姻要件具備書(独身証明書)を提出していただける方。

また、AIPC分析(100項目以上の質問からなるテスト)などによる性格分析などを行うサイトもあり、その人の性格や隠された素顔の診断もおこなうなど。

既存の婚活サイトも多く、改めてシステム構築にお金をかけなくとも、提携をおこなうことにより費用対効果も満足させられることが可能です。

ということで、単なる街コンから沖縄を婚活アイランドの島として定着させ、更なる観光資源の一助となすことを提言します。

第二回 日中両国から見た尖閣諸島問題

名古屋生涯教育の活動を行っているNPO法人の依頼によって、当協会の代表理事 山城幸松が、2012年10月に講演をした内容です。
 

野田政権の沖縄県尖閣諸島国有化宣言以降、日中間である意味棚上げしてきた尖閣諸島問題が一気に過熱、収拾がつかない状況を呈しています。

改めて、尖閣諸島問題に関して両国の考え方や今後の方向性などを、歴史的な背景などを含めて述べていきたいと思います。

先ずは尖閣諸島の地理ですが、住所は沖縄県石垣市登野城2392

東シナ海に位置しており、沖縄トラフの西側に位置します。中国大陸に続く大陸棚の上にあり、主島である魚釣島は石垣島の北北西170km、台湾の北東170km、中国大陸の南東330kmの距離に位置。諸島全体の総面積は6.3kmになります。

言葉のおさらいですが、排他的経済水域(exclusive economic zone)とは、国連海洋法条約に基づいて設定される経済的な主権がおよぶ水域のことを指します。沿岸国は自国の沿岸から200海里(約370km)の範囲内の天然資源など「経済的」なことに対して、「主権的行為」をとることができる、つまり自国の支配下におくことができるという海域のことを言います。ただ、公海ですから通行などは自由です。

領海は領土と同様、主権のすべて及ぶ水域であり、国連海洋条例の規定によって最大12海里まで設定することができます。領海には外国の船舶が勝手に入ることはできません。

 

さて、日本政府が尖閣諸島に関して領土問題は存在しないと発言している理由は次の通りです。

外務省のHPよりの引用です。

1885年以降政府が再三にわたり現地調査を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、1895年1月14日に閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入。同諸島は爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、1895年5月発効の下関条約(日清戦争後の講和条約)第2条に基づきわが国が清国より割譲を受けた台湾及び澎湖諸島には含まれていません。従って、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、わが国が放棄した領土のうちには含まれず、1971年6月17日署名の沖縄返還協定によりわが国に施政権が返還された地域の中に含まれています。以上の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明瞭に示すものです。なお、中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約に基づき米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し従来何等異議を唱えなかったことからも明らかであり、中華人民共和国政府の場合も台湾当局の場合も1970年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とするに至ったものです。

(以上一部割愛)

 

日本領土に編入後は、古賀辰四郎氏が明治政府より借り受け、羽毛の採取、鰹節の製造などが行われていました。その後、尖閣諸島は古賀氏に払い下げられ最盛期、同島には99戸、248人もの日本人が暮らしていましたが1940年には無人島となり、土地の所有権も古賀家から、現在の所有者栗原家に1978年に売却され今に至っています。

無人島になってからも、日本が実効支配をしていますが、それでは日本が実効支配の実際として行ってきてきたこととは、灯台の管理に年一回の点検のみで、後は海上保安庁の巡視船等に監視のパトロールをさせているだけでした。

実効支配の実を取らず、何もしない棚上げ状況を継続してしまったのは、中国のシタタカな戦術に振り回されてきたためです。このことは後で述べたいと思います。

 

それでは中国からみた尖閣問題ですが、尖閣問題の前に、中国の領土拡張戦略とはどのような戦略なのでしょうか。

中国共産党は、軍事的実力のない時期に国境線を画定してはならないという考え方を持ち、軍事的優位を確立してから軍事力を背景に国境線を画定するのが中国の戦略です。

日中国交正常化時の中国側の領土棚上げ論は、今となっては中国に軍事的優位を確立するまでの猶予を得るための方便に使われた気がします。

鄧小平氏の「我々の、この世代の人間は知恵が足りません。この問題は話がまとまりません。次の世代は、きっと我々よりは賢くなるでしょう。そのときは必ずや、お互いに皆が受け入れられる良い方法を見つけることができるでしょう」という言葉にうまく乗せられたのかもしれません。

 

それでは中国における尖閣諸島の価値ですが、大きく二つ存在します。

一つは、2010年10月には中国が尖閣諸島のある東シナ海を、国家領土保全上「核心的利益」に属する地域とする方針を新たに定めました。従来「核心的利益」の語は、台湾やチベット自治区、新疆ウイグル自治区に限って用いられていたもので、核心的利益とは、この地域に関しては一歩も引かないとの表明です。尖閣諸島という小さな領土がなぜ核心的利益になるのでしょうか。

 

それは、中国の防衛ラインに関係しています。中国軍の作戦区域・対米国防ラインとされるのが第一列島線。沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島にいたるラインを指し、対米有事において、南シナ海・東シナ海・日本海に米空母・原子力潜水艦が侵入するのを阻止せねばならない国防上のラインで、このライン内においては、制海権を握ることを目標としています。また、第二列島線は、台湾有事の際に、中国海軍がアメリカ海軍の増援を阻止・妨害する海域と推定されており、中国海軍は、第二列島線を2020年までに完成させ、2040-2050年までに西太平洋、インド洋で米海軍に対抗できる海軍を建設するとしています。尖閣諸島は正にその第一列島線を守るための極めて重要なポジションに位置しているわけです。

 

下記の図の左側の赤いラインが第一列島線、右側のラインが第二列島線です。2009年3月以降、中国海軍の艦艇は何度も、沖縄本島と宮古島間の海域を通過し、西太平洋での軍事演習を行いました。中国が太平洋に出るうえで重要なルートで、尖閣諸島に日本が監視施設でも作って武装化してしまうことは、中国の軍事戦略を根底から覆すことなのです。

二番目の理由は海洋資源です。

1970年に行われた国連による海洋調査では、1095億バレルと推定されています。これは、世界第2位のイラクの石油埋蔵量とほぼ同じ量であると言われ、金額ベースでは7000兆円とも言われる量の石油資源です。しかし実際にはこれほどは無いのではないか、また掘削の技術やコストなどもあり商業ベースに乗るのかとの話もあります。

また、一方、尖閣周辺は豊富な水産資源があります。特にカツオの有望な漁場です。

 

それでは中国が尖閣諸島を中国領であると主張している根拠ですが大きく三つあります。

一つは、古来より琉球にも属せず中国固有の領土である。二つ目は、沖縄は中国のもの従って、尖閣諸島も中国のもの、三つ目は国際法における大陸棚論によって自国の島であるとの主張です。では順に解説します。

 

①古来より中国の領土論

その立証を古文書の記述にあると主張しています。

明代の歴史文献に釣魚島が登場しており、中国は琉球と約500年にわたる友好交流の歴史があり、最初に釣魚島などの島を発見、命名している。1403年の書物『順風相送』には「釣魚嶼」と記載されている。明代第11次冊封使・陳侃(チンカン)の『使琉球録』には、彼らが琉球国の使者と共に琉球へ向かう様子が次のように記されている。文中では琉球人が古米山を見て「舟上で歌い踊る」という、当時の琉球人が釣魚島を過ぎ、久米島に至って初めて「自国に帰ってきた」と認識していることがうかがえる。尖閣諸島は元来琉球国には属していない。

明、清代の政府は一貫して釣魚島を中国の領土としてきた釣魚島が明代から中国の領土であったことは明らか。琉球の公式な歴史書にも尖閣諸島の記述はない。

この主張に対しての反論です。

冊封使の記録に釣魚島の名前が残っていることの意味は、進路上の目標物として記していただけであり、尖閣諸島で航海の標識島として中国名を附されているのは赤尾嶼、黄尾嶼、黄麻嶼、魚釣台三島一岩礁のみで、標識島となっていない南小島、北小島、飛瀬、沖の南岸の二島二岩礁には中国名は附されておらず、自分達の命名とか、また、明の時代には領土に組み込まれていたとの証拠となる省、県、郡の地籍もありません。

琉球の正史、中山正鑑なども陳侃の『使琉球録』等を転載したに過ぎず、中国側の主張は具体的な証拠に欠けています。

 

②沖縄は中国領論です。

この論法は①と自己矛盾を起こしますが、官製デモなどでのスローガンでは良く使われます。

その理屈は次の通りです。

琉球王朝が冊封体制にあり、中国の支配下に有ったという認識です。1879年に日本政府は琉球処分という形で琉球王国を沖縄県として編入させました、廃藩置県から8年後にようやく琉球を沖縄県として取り込みましたが、この時、当時の清政府と琉球の帰属問題が激しく争われ、琉球の親清派なども中国に助けを求め、日本側は、琉球二分割案(沖縄本島以北を日本国帰属、宮古・八重山諸島を清国帰属)清の李鴻章から日本側へ琉球三分割案(奄美諸島は日本国帰属、沖縄本島及び周辺離島は琉球王国復活、宮古・八重山諸島は清国帰属)

という内容でしたが、結局、交渉は先送りされ日清戦争で清朝が敗れると沈静化し、琉球は以後日本のなかの沖縄として歩みはじめたわけです。この交渉が順調にいっていれば沖縄の一部と尖閣諸島は中国領になっていました。

 

③大陸棚による領海の規定があります。

尖閣諸島は中国の大陸棚につながっているので中国にその領有権があるという主張です。

確かに、経済的排他水域の大陸棚規定では、沿岸350海里までが排他的経済水域として認められており、中国大陸の大陸棚部分は中国の排他的経済水域であると主張しています。この場合中国の大陸棚は沖縄の近くのプレートが沈み込んでいる沖縄トラフ(ピンク色の水域)までとなってしまいます。中国の排他的経済水域は沖縄の目と鼻の先に来てしまいます。

これがすべて中国の大陸棚と主張されると漁業は海底ではないので関係なくても、地下資源の採掘権は日本には一切ない、と言うことになってしまいます。

但し、この大陸棚論は、国際常識においては、国連海洋法条約第15条において次のように規定されています。

向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における領海の境界画定
二の国の海岸線が向かい合っているか又は隣接しているときは、いずれの国も、両国間に別段の合意がない限り、いずれの点をとっても両国の領海の幅を測定するための基線上の最も近い点から等しい距離にある中間線を越えてその領海を拡張することができない。ただし、この条の規定は、これと異なる方法で両国の領海の境界を定めることが歴史的権原その他特別の事情により必要であるときは、適用しない。即ち中間線です。これまでは、中国は大陸棚説を主張しつつ、実際には日本と中国の沿岸からの中間線付近でガス田採掘を行ってきました。

南沙、西沙諸島では、ベトナムが「大陸棚」説を出したことに対して、中国側が「中間線」説を出しています。それでも尖閣諸島問題では中国は大陸棚論を出しています。

 

2012年9月13日には、尖閣諸島の東で沖縄県の西の海底に位置する「沖縄トラフ」までを中国の大陸棚とする案を国連大陸棚限界委員会正式に申請すると発表しました。

中国の主張、いずれも無理筋ですが、国連などにアピールすると共に、日本に対して経済制裁や軍事力の行使までちらつかせて恫喝的な主張を繰り返しています。

 

これから日本が取るべき道筋

領海侵犯等に対する、国内法をきちんと整備し罰則規定を厳格に適用することです。

現状は漁船が領海侵犯しても、『領海侵犯罪』はなく領海侵犯に対しては、摘発する法律がありません。従って①法律の整備と適切な運用の実施。②警備強化の為に、石垣島の海保の能力の増強。これからの情勢次第では与那国島への自衛隊常駐。

ご参考までに、防衛白書」平成22年版は「南西諸島防衛に関する現状」として

日本の島嶼部が多いという地理的特性が侵略を招く脆弱性とならないように、陸上自衛隊は平成22年3月26日に沖縄の第1混成団(1800人)を第15旅団(2100人)に改編・強化しました。海上自衛隊の艦艇や航空機は警戒体制を強化し、航空自衛隊は平成21年3月までに、F-4戦闘機の減勢に対応して、F-15戦闘機部隊を那覇基地に配備しました。とあります。

 

③尖閣諸島に気象観測用設備、漁船の緊急避難用設備の設置。これらにより、明確で適切な対応の実施が可能になります。

一方、グローバル化した経済の仕組みの中で、中国等に対して敵視するだけでは物事は良い方向に進みません。両国にとってベターな選択肢を見出すことです。

中国側も、紛争問題として米軍を巻き込んでの争いはしたくないのが本音だと思います。

従って、アメリカと同盟関係を強くし、アメリカを巻き込んだ外交で落としどころを探って欲しいと思います。沖縄本島に住んでいる方は、中国との経済交流が台なしになることに懸念があるようで、イデオロギーよりエコノミーの問題に関心が強いのも事実です。

特に、2011年より開始された沖縄県を訪問する中国人観光客に対し、有効期間内なら何度でも使用できる数次ビサを発給することを決め、複数回日本を訪れる際、最初の旅行で沖縄を訪問することが発給の条件ですが、沖縄を訪問すれば、その後県外に移動することは可能。同ビサを活用し2度、3度目と複数回目の来日時には、沖縄を訪問せずに直接東京など、沖縄以外を訪れることが可能というビザで、中国人観光客は増加していましたが、このところはキャンセル続出で観光立地の沖縄経済に深刻な影響を与えています。

従って、例えば、両国で漁場を整備しコストを分担して共同利用を行うことなども解決策のひとつかもしれません。

 

今日、ご出席の皆様はどのようにお考えでしょうか。

戦争も辞さないで強硬に臨むべきとお考えの方もおられると思います。

中国が、ここまで強気になれるのは中国が国力を高め世界における影響力が強くなった為です。国力とは外交力、軍事力、経済力などです。日本がどんどん衰退している現状では、中国の横暴を日本一国で食い止めるのはなかなか出来ません。

日本の経済はどうなっていますか?

外交はどうなっていますか?

人口が減っている国が成長しますか?

 

尖閣諸島問題とは、日本にとっての今の縮図を表しているように思います。

そう考えると尖閣諸島問題のあるべき姿が見えてくる気がします。

本日はご清聴ありがとうございました。

第一回 アジア文化圏と英語

沖縄は琉球の昔から海洋国家としての骨組みを持ち、広く東南アジアの各国と交流を重ねてきました。現代においても、沖縄の地政学的な位置づけ、経済的な活動の拠点として沖縄の持つポジションは一層、その役割が大きくなっています。
グローバル社会におけるコミュニケーションツールが重要です。今回は日本人が不得意なコミュニケーションツール英語に関して、同じアジア圏の香港に拠点を持つ英語教育機関よりリッツィー・ヤンさんをお招きし、当協会代表理事の山城と熱のこもったと英語論が展開されました。
 
リッツィー・ヤンさんは、香港の中文大学で英語/中国語翻訳を専攻し修士号取得。マリア英語会で英語教育に最も情熱的な先生の一人です。本日の対談には、マリア・カレッジの校長先生からの推薦を受けて出席されました。
 
 
マリア英語会では、すべてのレベルに対応した総合英語学習コースを開発し、最近では、三年間の準備期間を経て、英文法の参考書「English for the Eager Learners」を出版しました。この本は英語学習に必要な思考法 ≪英語は英語の思考で学習するのが本当≫ を分かりやすく教えています。自国語に干渉されることなく、英語での思考方法を体得させることを目的にしているので、この本は全て平易な英語で書かれています。
 
香港は1997年までイギリスの植民地でした。今も英語と中国語が公用語となっています。つまり日本から一番近い英語圏と言えます。本日の対談を機に、琉球文化交流協会とマリア英語会とが、両国の文化交流の一層の発展に寄与できれば嬉しく存じます。
 
対談内容スタートです。
 
 
(山城)
本日は「アジア文化圏と英語」というテーマで、香港の著名な英語教育機関「マリア英語会」のリッツィー・ヤンさんを向かえての対談です。
それではマリア英語会のミッションはどのようなものなのか教えて頂けますか?
I'd like to welcome our special guest today, Ms. Lizzie Yang of Maria College, Hong Kong. Maria College is a well-established institute for English education in Hong Kong. Today we are going to discuss with her the theme titled “Asian Cultural Area and English Language”.
Then, Please let me know the missions of the Maria College what kind of thing it is?
 
(Lizzie)
マリア英語会は1998年に、数名の英語学者とマリアカレッジの理事長により創設されました。
メンバーたちは40年以上の英語教育の経験があり、香港における英語普及に関して無私の努力と情熱を持っています。
Maria English Society came into being in 1998, organized by several English language scholars and the directors of Maria College. Everyone of them has more than 40-year experience of language research under a fiery passion for English. They devoted effort and paid out money just for the selfless purpose of promoting the standard of the English language in Hong Kong.
 
 
(山城)
アジアで英語が利用されている国は、いずれも欧米により植民地化された歴史がありますね。
日本でもアメリカにより統治されていた沖縄は、言語こそ英語にはなりませんでしたが、英語の単語そのものは沖縄方言のように使われたりしました。
アジア圏で使われている英語は、いわゆる標準英語とは少し異なる文法や発音なども散見されますが、香港英語はいかがですか?
Most English speaking countries in Asia has a background of being the colonies of Europe or the United States. In Japan, Okinawa was governed by Americans after the World War II. So some English words are used as if it were local dialect of Okinawa even though English was not an official language there.
In English used in Asian countries, we find unique grammar and accent that is different from the Standard English. What do you think?  
 
(Lizzie)
ご指摘の通りです。ですから中国語なまりの英語をチングリッシュ、シンガポールなまりをシングリッシュなどと言う呼び方が生まれたのです。英語も他の言語と同様に文章や言い回しに独特の思考があります。英語の思考はその国の歴史と文化の中で育まれたものですからそのまま翻訳することは出来ません。残念なことですが、アジアの殆どの国では外国語を学ぶときには自国語で書かれた本を使います。例えば中国人が英語を学ぶときは中国語で書かれた本に頼りますが、これでは中国語の発想で英語を学ぶことになってしまい、真の英語を学ぶことになりません。母国語である中国語の思考が邪魔をして英語の表現方法や思考方法を吹き飛ばしてしまうからです。ですから出来るだけ英語で書かれた本を使って英語を学ぶことが重要なのです。これが私たちが英語のままで英文法の本を出版した理由です。この本を使って英語の勉強を進めれば、自然に英語の思考法が身に着くようになるのです。
Indeed. That is why there are terms like “Chinglish” for Chinese-English, and “Singlish” for Singaporean-English. English as any other language has its own way of thinking to form words and sentences. This English thought stems from its own history and culture and is not translatable. Unfortunately, in most Asian countries, people learn English with books translated into their native languages. When a Chinese, for example, studies English with a Chinese-English book, he is learning Chinese-English, not real English, because his native language's spirit will wipe off the English thought and the way to express it. So, it is advisable to study English with an English book without any translation, if possible. That’s why we have composed a grammar book in English, aiming to educate our readers to think in the English way as they learn the language.
 
 
 
(山城)
マリア英語会の英会話メソッドについてお尋ねします。
先ほどはアジア文化圏の人達が英会話を駆使できるベストな方法について伺いましたが、マリア英語会ではアジア文化圏の人達の英会話力の向上の為に、何か特別な方法、独特な方法などはお持ちでしょうか?
Now let me ask you something about teaching method at Maria College.
We have just talked about some proper methods which seemed to be suitable to Asian people.
In Maria College, do you have any particular method of English teaching which is specially arranged for Asian people to improve their command of English?
 
(Lizzie)
マリア学校では、学生たちに英語の思考法を身に着けてもらうために、英語だけで書かれた教科書を作りました。翻訳版はありません。前にも申し上げた通り、英語には英語特有の思考法があり、それが文章や言い回しを構成します。外国語を学ぶ時に自国語の思考法にとらわれてしまうと、語学の上達が妨げられてしまうのです。
In Maria College, we compose English textbooks with no translations for our students, in order to cultivate their English thinking. As I have pointed out, English has its own way of thinking to form words and sentences. It would only hinder a student’s learning if he was constantly distracted by his local way of thinking while he learns a foreign language.
 
(山城)
英会話を最も短期間でマスターする方法の一つは英語圏への留学ですが、大変なコストがかかります。そのため、最近はフィリピンといったアジアの準英語圏への留学が費用対効果から人気ですが、マリア英語会でも留学生の受け入れはおこなっているのでしょうか?
I believe one of the fastest ways to master English is to study abroad, but it would cost much money. In this concern some quasi English countries such as the Philippines is becoming popular because it is cost-effective country to learn English. In Maria College do you accept those students from overseas countries? 
 
(Lizzie)
もちろんです。英語を勉強したい人であれば国籍を問わず受け入れています。
Sure, we accept students of any nationality who are interested in learning English.
 
 
(山城)
香港にも進出しているアパレルのユニクロは、本社の社員と店長はTOEIC700点以上を義務付けています。一般的に日本の大手企業の場合は600点以上を求めますが、香港では何点くらいが求められている水準でしょうか?
UNICLO” may be a famous name in fashion industry. They make it a rule to get TOEIC 700 or more to work in their head office in Japan or to become a store manager. Generally speaking most industrial giants in Japan ask them to get 600 or more. In Hong Kong what is the required level?
 
(Lizzie)
香港では、企業にもよりますがマネジャー・クラスの役職ですと通常600点から800点が要求されます。上級の役員や社長などになるには850点以上が必要となることもあります。
In Hong Kong, a manager position usually requires a similar score, between 600 and 800, depending on the company. For higher positions such as Director and CEO, the required scores may go above 850.
 
(山城)
それでは、今後日本での活動計画はどのようなものがありますか?
I would appreciate it if you could tell me your future plan in Japan.
 
(Lizzie)
現在は、私たちが初めて出版した「English for the Eager Learners」という英文法の参考書を日本で広める活動を行っています。日本の皆さんにこの本を使って、斬新かつ最適な方法で英語を勉強してもらいたいと願っています。つまり英語の思考法で英語を勉強して欲しいと考えています。 
日本では殆どの人が中学校から英語の勉強を始めますね。そこで私たちが目指しているのは、初めて英語を学ぶ人たちが最初から最適な方法で取り組めるように、この本を日本の中学校の教科書として採用して頂ければ、と願っています。
Currently we are promoting our first English grammar book “English for the Eager Learners” in Japan. With this book, we wish to educate the Japanese population on a new and proper way of learning the English language, that is, to learn English in the English way. We understand that most Japanese students start their English lessons at middle school. Thus, our future goal is to turn this English grammar book into a middle school textbook for beginners of English, to guide them in the right direction from the start.
 
 
http://www.mariaenglishsociety.hk/maria%20book/Default.html
(コントロールキーを押しながらクリックしてください。本のプレビューがご覧になれます。)
 
(山城)
香港と日本、これからも英語を通して様々な文化交流が始まることを期待しております。
また、マリア英語会がアジア文化圏の中で、培ってきた英語教育が日本人の英語苦手意識を払しょくしてくれることを期待して止みません。
I am looking forward to exchanging the cultures between Hong Kong and Japan through English.
In addition, as Maria College has sufficient experience in English education in Asia, I do hope Maria English Society could dispel our assumption that Japanese people are not good at English. Thank you..
 
 
皆さんいかがでしたか?
マリア英語会が言う、英語の上達法は自動車の運転に例えて、最初から正しい運転の方法を学ぶのが結局は正しい運転を身に着ける最短で最適な方法ということです。聞き流すだけの英会話学習も一定の効果は有るとは思いますが、それだけでは満足な英語力は着きません。
ここで、マリア英語会から皆さんの英語の実力を確認するテストの提供です。
次のURLをクリックしてテストを受けてください。レベルは初級中級上級の3段階、問題数はいずれも20問です。
Let’s try !!
http://www.mariaenglishsociety.hk/Proficient_test/tests.html
(コントロールキーを押しながらクリックしてください。試験問題が開きます。)
 
新年度入りです。
英語力ブラッシュアップしましょうか。